幻肢痛改善への取り組み

幻肢痛とは

私はこの痛みの原因の一つに、失った部分によって身体のバランスがとりにくくなってしまうことで、背骨の歪みが起こり、それによって痛みが発生しているのではないかと考えています。

 

この仮説を検証するために、奈良市内にある奈良義肢という会社をおたずねしました。この会社の当時社長であった瀧谷さんは、かつて訪れたアフガニスタンに、紛争で手足を失って辛い思いをされている方が多いことを知り、その方たちのお役に立とうと義足を作ってアフガニスタン迄届けるという活動を続けられています。

 

その瀧谷さんにお世話になり、義足作りのお手伝いをさせていただきました。

 

 

 

義足を作りながら教えて頂いたことは、通常、義足を作る場合は、仮義足と本義足という二つのものがつくられるそうで、仮義足を作って義足に慣れてもらい、慣れた後に本義足を作るのだそうですが、仮義足を作るにあたっては、慣れるまでにつまずいて転倒しないようにと義足は2cmほど短く作るのだそうです。

 

 

 

片足が短いということは、切断していない人でいえば片足にだけ靴を履いて、もう一方は裸足で歩くのと同じです。

 

 

 

私は、日ごろ切断されていない方への施術を行っていますが、坐骨神経痛のように腰に原因があり下肢に痛みが出ている方の中で「あまりに痛みが強いから切って取ってしまいたいと思うぐらいだ」といわれることがあります。

 

しかし、この方の腰にある問題(痛みの原因)を取り除いた時には、足に感じていた痛みはなくなってしまいます。

 

 

 

切断された方であっても背骨からは、本来ならなくなってしまった部分に分布する神経が断端部までは存在しています。

 

 

 

この様なことが、私の幻肢痛改善への取り組みのきっかけとなっています。

 

 

 

まだ、最終的な答えは出ていませんが、この考え方によって幻肢痛で悩まれる方の悩みの改善に少しでも貢献できればと思っています。

柴田 誠 監督

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