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慢性の便秘に悩んでいます。40歳代女性です。

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20歳代半ばから、便秘に悩んできました。きっかけは就職だと思います。社会人になって勤務が不規則で残業の多い仕事をした頃から、便秘がちになりました。

就職とともに一人暮らしを始めて、食事も生活リズムも乱れたせいかもしれません。その後、結婚、出産を経て、健康的な生活を取り戻したせいか、一時期は便秘が解消されたものの、すぐに元に戻りました。

三日ほどお通じがないことは当たり前で、ひどい時には一週間もかかることがあります。どうしても辛い時は、ドラッグストアで便秘薬を購入して服用したり、改善されない場合は内科を受診しています。

健康診断でも問題はなく、胃カメラや大腸カメラの検査でも異常は見つからないまま。ただ、お腹が張ったまま生活していると、気分が悪くなりますし、ジーンズ等ボトムがきつくなるので、困ります。

眠りにつく時もお腹が張ったままでいるのは辛いです。お薬で解消されても、1日か2日でまた便秘になってしまいます。野菜が好きなのでたっぷり摂取していて、和食中心の生活ですし、体も適度に動かしています。眠る前のストレッチも長年続けています。自分なりに色々と気を付けていますが、便秘が改善されないのはなぜでしょうか。毎日のことなので、深刻な悩みです。

 

A.お答えします。

便秘が続くとお腹が張って気持ち悪いですし、何となく苦しくて気持ちが落ち込んでしまいますね。私も便秘の経験がないわけではないので、不快な気持ちになるのはよく分かります。

的確な解決法を示すことができないかもしれませんが、腸に関する大切なことをお話ししたいと思います。

キーワードは【自律神経】【腸内細菌】【共生】【抗生物質】です。

私たちは生命を維持するために物を食べるのですが、食べた物をそのまま吸収することはできません。吸収しやすい形にまで細かく消化し、必要な栄養素を小腸や大腸から吸収し体内に取り込み、不要になったものを便として排泄していますね。

口から肛門までは一本の管として繋がっていて、この管のことを消化管といいます。そして、胃や十二指腸、小腸、大腸などの臓器を消化器といい、消化酵素を分泌する器官(腺:せん)や臓器などをひとくくりにして消化器系といいます。

消化管

口に入れた食物は、だ液と混ぜて噛み砕かれ胃に送られます。そして、胃で胃酸と混ぜられ蠕動(ぜんどう)運動という波打つような動きによって粥状になるまで小さく砕かれた後、十二指腸から小腸へと送られます。
十二指腸から小腸の中を動いていく過程で、何種類もの消化酵素と混ぜられてさらに吸収しやすい分子にまで分解され、栄養素として小腸で吸収されます。

小腸で吸収されなかった成分は大腸に送られ、大腸では水分が吸収されながら蠕動運動により直腸に送られて、便として排泄されるというのが、中学や高校の生物の授業で習ったことですね。

大腸の動きが悪ければ、内容物が先に送られる速度は遅くなり、大腸に内容物がとどまる時間が長ければ長いほど水分は吸収されてしまうので、内容物は硬くなり動きにくくなってしまいます。
大腸の動きが悪くなるのが便秘の原因の一つです。

便秘

そこで、大腸の動きを助けるためにお腹をマッサージしたり、水分をたくさん摂ったり、食物繊維の豊富な食品を食べたり、ファスティング(プチ断食)をして内容物の量を減らす、または下剤や浣腸を使用して排便を促すといった方法をとったりします。

また、ヨーグルトや漬物などの発酵食品が身体にいいと、積極的に発酵食品を摂る方が増えています。これは腸内細菌が注目されるようになったからですね。

腸内細菌についてはもっと知っておいてほしいことがあるので、順をおってお話ししますね。

発酵食品

 

消化器系は、自律神経という無意識の下に働く神経によってコントロールされています。自律神経には交感神経副交感神経があり、消化器系の働きは交感神経によって抑制され、副交感神経によって促進されます。

例えば、運動する時交感神経が働き、心臓の働きを強め、呼吸を早くし、消化器系の働きは抑制されます。
逆に、休息の時や食事をする時には、副交感神経が働き、心臓の働きや呼吸を穏やかにし、消化酵素などの分泌現象を促進し、消化管の蠕動運動を活発にします。

「アドレナリンが出て元気になった」というのは、アドレナリンというホルモンが交感神経を活性化させ、意欲的に活動できるようになったということです。

スポーツをする夫婦

反対に、仕事がひと段落ついて食事しようかなと思う時に、おなかがグーグー鳴るのは、副交感神経が活性化されて消化器系の働きが活発になったからです。

 

自律神経は、精神的、肉体的なストレスによって大きく影響を受けます。嫌なことや心配なこと、不安を強く感じたりするとおなかの調子がおかしくなるという経験は、ほとんどの人にあると思います。これは消化器系がこれらのストレスに影響を受けたからです。

『社会人になって勤務が不規則で残業の多い仕事をするようになった』ことによる精神的、肉体的ストレスが、便秘の一因になっているはずです。

 

しかし、これ以外に腸内細菌が想像以上に大腸の働きに影響を及ぼしていることが明らかになってきています。

“便”というと汚いものとか遠ざけたいものというイメージがあるかと思いますが、糞便の75%は腸内細菌(生きた細菌もあれば、死骸も含まれます)で、17%が食物繊維のカス、残りが水分や腸壁から剥がれ落ちた粘膜細胞などです。
糞便の中に見られる細菌の種類は約4000種、その重量は1.5㎏になるといいます。

細菌が腸を自分の住みかとしている理由は、そこにいれば餌となるものが豊富に入ってくるからですが、ヒトが細菌に棲みつくことを許しているのは、細菌が作る副産物を、生命維持に利用できるからです。

腸内細菌は私たちが食べた物で消化吸収できなかったものを、自分たちの餌として分解し吸収しますが、細菌が分解してできた副産物で不要とした物質(ビタミンなどの栄養素)を私たちは大腸で吸収しているのです。互いに利用し合い生命を維持することを共生といいます。

4000種にも及ぶ細菌が作る副産物の中には、単に栄養素というものだけではなく、大腸表面にある粘膜細胞に粘液をつくらせるなど、腸の働きを左右する物質もあれば、大腸から脳に信号を送る物質(神経伝達物質)もあります。

 

それぞれの細菌は縄張りをつくって生息しています。腸内細菌の分布を腸内細菌叢(そう)といいますが、その様子が花畑のようにも見えることから腸内フローラとも呼ばれます。

腸内フローラ

腸内細菌はその種類によって分解する物質(餌となるもの)が違います。ですから、ヒトにより好んで食べる物が違えば、生息する細菌の種類や広さも違います。
細菌は生き物なので、仲間を増やし縄張りを広げようとするのは、当然のことで、何かきっかけがあれば勢力図は大きく変化します。

細菌群が互いにけん制しながら均衡を保っている状態では、大腸も正常な機能を保っていますが、何らかの理由で均衡が保てず、ある種の細菌群が極端に減り、それに乗じて他の細菌群が勢力を伸ばすようなことがあると、大腸の機能にも影響を及ぼします。

腸内細菌叢の均衡を乱す一因として、抗生物質があります。

抗生物質は、体内に入った細菌を殺傷、あるいは無力化するために病院で処方される薬です。毒性を持つ細菌が外部から侵入した場合には、抗生物質で対抗するのはいいのですが、必要な腸内細菌にまで攻撃の手が及ぶので困ります。

また、家畜や魚の養殖にも、飼料の中に成長促進や病気感染の予防を目的として抗生物質が使用されているので、牛肉や豚肉、鶏肉、養殖魚等を食べれば体内に入ってしまいます。

医療機関で処方された抗生物質や食材の中に含まれる抗生物質によって、腸内細菌叢のバランスが崩れてしまい腸の働きが乱されることが、下痢や便秘の原因になりうるということを知っておく必要がありますよね。

 

野菜をたくさん摂るように心掛けることは大切なことですが、生野菜が多すぎるのはよくありません。

動物性食品も植物性食品も、加熱することによって化学構造が変化し、生のままでは吸収できない栄養成分を取り込むことができるようになります。これは腸内細菌にとっても同様で、餌にするには好都合なことです。

さらに、加熱することで、そのまま食べると腸内の有益な微生物を殺しかねない植物の天然毒素が中和されます。

水に溶けやすい栄養素を多く含む食材は、茹でこぼしてしまうのではなく、レンジで加熱したり、蒸すなどして栄養素が流れ出てしまわないように調理しましょう。

❖まとめ
・ストレスを溜めないこと
・適度な運動と休息
・便意を我慢しないこと
・魚、肉、野菜をバランスよく食べること
・生野菜の摂り過ぎに注意すること
・抗生物質の摂りすぎに注意すること
これらのことに気を配って、腸内細菌を大切にしてあげることが、便秘解消に繋がる方法ではないでしょうか。

◎抗生物質について
〇日本とアメリカで肉と魚に使用される抗生物質の量を比較すると、1㎏の肉・魚に対して2.1倍の違いがあり、日本のほうが多いというデータを示したサイトがあるので参考になります。
その上、日本はアメリカから多量の畜産物を輸入しているので、抗生物質を摂取する機会が増えてしまいます。

〇抗生物質は、乳牛や卵を産ませるための鶏にも使用されています。牛乳や卵も抗生物質と無縁ではないのです。

〇医薬品以外にも広く使用されるために、複数の抗生物質に抵抗力を持つ細菌MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)が出現し問題になっています。また、これ以外にも多剤耐性を持つ菌は出現してきており問題は深刻化しています。

〇薬剤耐性について厚生労働省が示す資料です

〇多剤耐性菌が最も多く存在する場所は、抗生物質を頻繁に使用する医療機関です。この医療機関で治療を受ける体力の低下した患者が、この耐性菌に感染し生死にかかわる状態に陥る、場合によっては死亡してしまうこともあり、深刻な状態を招いています。